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プスプスと煙を立てて昇天しかけの憐の胸ぐらを掴み、希良々は憐を睨み上げる。
「みどりちゃん先生を戻して、みんなにかけてる術を解きなさい」
「そ……それは……」
「なに? もう一発逝っとく?」
「ちょっ……希良々? 何やら音が不吉だったのだが……」
「勘はいいみたいね。で、どーすんの? ん?」
女子高生で巫女とは思えぬ柄の悪さ。
希良々は相当頭にきているらしく、放つオーラはドス黒い。
「え……と、それは無理だ!」
やけくそ気味に言う憐を希良々はさらに睨む。
「無理ってどーいうこと!? ま、まさかあんた……みどりちゃん先生に何かしたんじゃないでしょーね!?」
憐は神使ではなかった。
と言うことは、人に悪さする可能性だってある。
最悪の場合は……と考えゾッとした。
「どーなのよ!? 答えなさいっ!!」
「じ……じばっでるぅ……」
怒りは止まることを知らず、希良々は憐の首を絞め上げガクガクと揺らしていた。
憐の顔色が青紫色になるのも構わず、憐を揺さぶり続けた。
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