私 の 幼 少 期

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お父さんはベッドにコードを結び付けて そこに首を掛けて自ら 命を絶っていたんだと…。 遺書には“百合子ごめん。子供たちを頼む” と書かれていた。 その遺書は今でも仏壇に置いてある。 その後、お父さんの居ない生活が始まった。 みんな暗くて… すぐに元気になれなかった。 精神的に不安定になり よく眠る前にお母さんに抱き着いては 『おかあさん…しんじゃいやだよ…』 って泣いていた。 でもお母さんは涙を見せなかった。 お父さんを失った悲しみは 時が薄らげた。
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