赤髪と赤縁

2年B組廊下前。

廊下が静まりかえった。
昼休み。

｢美香、次授業なんだっけ？｣

｢は…えっ？いいの？｣

隣で口を開けている美香に問い掛けながら
赤髪の彼の横を通り過ぎ、2-Bと書かれた教室に入って行く。

｢えっ？何が？｣

後ろを振り返りさっきの場所から少ししか動いていない美香を見た。

｢だって今…。｣

美香は私とさっきまで私がいた所を交互にみている。

赤髪の彼の後ろ姿がまだある。

｢えっ？よくないの？返事は終わったし。｣

｢えっ、でもっ…｣

教室の入り口から入ってすぐのクラス用時間割りを確認すると
次の授業は苦手な数学だ。

｢うわっ美香次数学じゃん。最悪。｣

席について教科書とノート、それとペンケースを取り出した。