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『長い、長すぎるっす…』
くせ毛で所々跳ねた長すぎず短すぎずの黒髪の少年は壇上で話す学園の教師を見て呟いた。
身長は175cm程。左耳に銀色のピアスをしている。
『セツ、ちゃんと聞かなきゃ駄目だよ?』
セツと呼ばれる少年の左隣に立つ金色の髪を後ろで二つに縛った150cm程の少女は小声で注意する。
『でもさぁ。アイルだってつまらないだろ?』
セツの問い掛けにアイルは同意とも取れる苦笑いをするしかなかった。
何せ壇上の教師はかれこれ二十分以上話しているのだ。
『見ろ、ミッキーなんて立ったまま寝てるぜ?』
セツが右に顔を向けると、180cm程の美少年と言う言葉が似合いそうな少年が立ったまま目を閉じていた。
『…起きてるぞ。
それよりもセツ。何度言えば理解する?俺の名前はヴァル=ミツキだ。ミッキーじゃない』
セツよりも少しばかり長い赤い髪のヴァルは眉間にしわを寄せセツを見る。
『あだ名っすよ、あ・だ・名!』
セツの言葉にため息をつき、ヴァルは諦めたように再び目を閉じる。
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