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橙「ご主人様。どちらへ向かっているのですか?」
藍「とりあえず神社へ。これも一応異変だし。」
しかし藍は不思議に思っていた。
本来、式神は操り主から命令を受けるのだが、その際、操り主と感覚的に繋がるため、お互いの位置が分かるはずなのだが、それがわからないでいた。
それは藍にとってとても不自然なことで、とても不安になった。
なにより本来出せるはずの力があまりだしきれないのが難点だった。
だから橙を連れてきたのだが、自分が弱くなったのだから操るものが弱くなるのは目に見えていた。
これはもっと急がないといけないかもしれない。
?「あっ狐に狸発見!」
藍「狐?」
橙「たっ狸!?アタシは猫だよ!!」
ミスティア「似たようなもんじゃない。」
橙「よくみたらあなた夜雀ね。アタシ達の餌よ。」
藍「橙。かまってないでいくわよ。こんな雑魚かまってる暇は一秒と無いのよ?」
こんなところで力を使うわけにはいかなかった。
どこまで式神としていられるか分からなかったからだ。
式神も操れる数がいつもより少ない…
式神は主人の命令どうりに動くことによって、主人の身体の一部となり、主人並の力を発揮できるのだが、逆もまたありえるのだ。
ミスティア「何?私を素通りしようとしているの?最近人間が来ないから獣で我慢しようかな?」
藍「私に負けたことがあるのに刃向かうのかい?」
ミスティア「…? あなたとは戦ったことあったっけ?」
藍「まぁ、あの時は目立たなかったからなぁ…でも、永夜異変のとき会ったはずよ。」
ミスティア「なにそれ?そんな異変おきたっけ?」
永夜異変とは月が欠けたままになってしまう異変で当時、藍は紫のショット(式神)として一緒に戦った。…本当に目立たなかったが。
ミスティアはそのときでてきて、藍とは会話こそしないものの確かに戦ったはずだ。
藍「……いや、そんな異変おきてない。ごめん冗談だ。」
ミスティア「え、何?嘘なの?私をからかってるの?そんなあなたは鳥目にしてあげるわ!
…スペルカード!夜盲「夜雀の歌」!」
ところで鳥目とは暗いところで視力が落ちてしまう病のことだ。
ミスティアはそれを歌によって与えることができるのだが、今は昼。
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