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「……~で、あるから~この作者はこう考えたんだよ」
今黒板の前に立つ人は、いつも馬鹿みたいな事を言ったりして、どこか俺様な感じを漂わせる先生。
年齢もまだ25。
そんな先生を女子高生が放っておくわけなかった。
そんなわけで、女子に大人気の高瀬先生。
でもあたしは…やっぱり、落ち着く…この声。
声だけって言うわけじゃないけれど。
その声の心地よさに、あたしは机に伏せてしまう。
あたしは席は一番後ろの窓際で、先生からはかなり遠い。
だけど、この席で良かったと思うの。
だって…前の席に行けば先生も、先生の声も近いけど……そんな近くにいたら授業なんて耳に入らなくなっちゃうもの。
だから、この位置でちょうど良い。
これ以上…叶わない恋なんかしたくない。
そんな事を思っていると、頭に軽い衝撃。
顔を上げるとそこには先生がいた…
「あ…」
「そんなに俺の授業は眠いか?」
「い、いえ!!」
「そうかそうか。じゃあ、阿部は放課後資料室な。」
「えっ!?な、なな、なんで!?」
「俺の話を聞いてなかったから。罰だ罰。」
そう言って笑う先生にあたしは真っ赤になった顔を伏せる事しか出来なかった。
周りから、千晶いいな~。とかズルいとか聞こえるけど、そっちに気なんか回らなくて…。
涙が出そう………。
ねぇ。先生…
その罰がどんな罰より辛い事なのかわかってる?
そんなの…期待しちゃうじゃん。
期待を裏切るならそんな事しないで。言わないで…
現文の先生なら、作者の気持ちじゃなくて、あたしの気持ちをわかってよ。
*同じ人間なのに*
(なんで先生が先生ってだけで)
(先生に恋をしちゃいけないの?)
切甘?
*
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