一章

11/16
前へ
/23ページ
次へ
 間抜けな変装をした転校生を見ていると、転校生はステージに上がった。 さっきより周りが騒がしい。 見た感じ生徒会も動揺が見られる。 何か吹き込まれたなアレ。 1人だけ平然としているのは、・・・我等がキングをも支配する腹黒生徒会副会長様だ。 あぁ。 何か王道イベント起こったな。 きっと転校生を迎えに行き、偽笑顔を「気持ち悪い」と言われ見破った事に気に入り、接吻したと。 ステージに上がった転校生は一度生徒会に軽く頭を下げると、会長が合図を出した。 それを見た転校生は、副会長を見ると顔を真っ赤にし、おもいっきり睨み付けてから此方を向いた。 ほんとに王道イベントあったのか。 半信半疑な疑問は、今ので確信に変わった。 何ともわかりやすい奴が来たな。 あ。 転校生が話すみたいだ。  「初めまして。俺・・・ぼ、僕は佐野彼方(サノカナタ)です。これからこの大舘(オオタチ)学校に通う事になった、なりました」 今、「なった」って言ったよな。 最初も俺って 大丈夫かあれ。  「この学校で、今より更に上を目指していく、いきます。まだ不慣れで、迷惑をかけ・・・お掛けすると思いますが多目に見てくれ、ください」 まただ。 あんなに間違って誰も違和感を感じないのか。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

938人が本棚に入れています
本棚に追加