ある日、晴れのち雨

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‡ 学校の鐘が鳴り響く。 今日は始業式。 今は全校生徒が体育館に行って、校長の話やこれからの学校生活についての決まりなどを聞いたりしている。 でも私は1人、教室に残って空を見上げていた。 別に忘れていた訳でも、不良という低俗なやからでもない。 行かない理由はシンプル 「めんどくさい」 何が楽しくて、長時間ありがたくもない世間話に付き合わなければならないのよ。 時間の無駄 ただ、そうはいっても私も何もせず空を眺めているだけ。 あっちに行くよりは有意義だけれども。 青々としている。どこまでも変わりなくずっと向こうまで…… こんな空を見ていると、これは誰かが紙を青く塗り潰して地球に張り付けているんじゃないかとたまに思ったりする。 昔、誰かにそう言ったら、それはきっと神様の仕業だねと言われた覚えがある。 馬鹿馬鹿しい 神様なんている訳がないのよ。 少なくとも私の傍には。
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