執事とメイドと生徒会

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「そう言われましても、それは出来ません。何故なら――」 コンコン ノックの音が生徒会室に響く。みちるが扉を開けるとそこには女生徒が二人立っており、中の様子を見ると申し訳なさそうに眉を下げた。 「ごきげんよう、みちるさん。お茶の時間なのに邪魔をしてしまって申し訳ありません」 みちるは口角を緩やかにつりあげ首を横に振る。そこへ暁が来、同じように緩やかに笑う。その様子に女生徒二人は頬を赤らめつつ手に持っていた書類を手渡す。 「今学期の茶道部の部費と、あの…もし宜しければ、来週開くお茶会に参加していただけたらと思いまして、その招待状です」 「ありがと!是非皆で行かせてもらうね!」 暁は明るい声で答え、そして笑いかけると女生徒は耳まで赤く染め一礼をすると足早に生徒会室の前から立ち去り、その姿が見えなくなると扉を閉めた。室内は再び静寂に包まれる。暁が書類に目を通している最中、紅茶を啜る音が木霊する。その凄まじい音に氏家兄妹が古典的な転び方を披露。音の根源はいつきだ。
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