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目覚めの気分は最悪だった。
背中がぞくぞくするし、胸の辺りがざわざわして、どうにも落ち着かない。
それでも遅い朝食を食べ、嫌々自転車をこぎ、電車に耐え、なんとなく講義を受けて、図書館で時間を潰して、最近強さを増してきた西日を暑がりながら帰ってきた。
最近の悪夢は何なのだろう。
そればかりを考えていた。
これもまた、胸のざわざわとは別にストレスだ。
あの夢には、心臓を狭い箱にムリヤリ押し込められるような息苦しさと焦りを感じる。
帰りの電車の乗り口まで来て、ふとオツのことを想った。
あそこに行けば、悪夢から逃れられるのではないか?
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