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母であるアリアは階段を駆け降りて来たロウファを見て眉間にシワを寄せた。
「ロウファ!もう、夜中なのよ?寝てなきゃダメじゃない」
「お父さんが帰って来た音で目が覚めためたんだ!!!怒るならお父さんを怒ってよ」
ロウファは階段から下りて両親の前に立って怒鳴る。
父であるファロンは声をあげて笑うとロウファの頭をクシャクシャと撫でた。
「そうだね。今度からお母さんには夜中に帰って来たお父さんを怒ってもらおうか」
「もう、ファロン!そんなこと言ったらロウファを叱れないでしょ!!!」
アリアはファロンを一喝するとため息をつく。
その間ずっと頭を撫でられていたロウファは父の手からやっとの思いで離れると二人を睨み付け叫び出す。
「お父さんもお母さんも嫌いだ!!!嘘つき!!!馬鹿!!!」
それだけ言い残すと階段を駆け登り下の階にいても聞こえるくらい大きな音を立てて自室の扉を閉めた。
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