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家の門も閉めて、歩き始めようとしたとき、ドアが開いた。
――あ。
「おは」
「…はよ」
そっか、力斗はいつもわたしよりも遅い時間に家を出てるんだった。
思ったよりも早い再会で、どうやって対応すればいいか分かんなくて、焦る。そして、言葉につまる。
さっそく気まずい……。どうしよう、なにか言わないと。
あぁ…
一緒に歩いて登校すべきか…
それとも、
そのまま先に行っちゃおうか…
だが、そんなもやもやとした考えは制服のおかげでなくなった。
なぜなら…
「ぶっ!!!」
力斗が、急に吹き出した。
「――!な」
「夏希、おま!どんだけ制服シワだらけな んだよ!!」
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