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「夏希は、初めから言ってたんだ。これか らでもいいか、って。でも俺、待たなか ったんだ…」
「何を?」
「手をつなぐとか、抱き締めるとか、キス をするとか」
それまで俯いていた力斗が顔をあげ、声を張り上げた。
「お前…!……まさか」
「いや、正解には抱き締めるまでしかでき なかったけど」
「自分のしたこと、分かってるのか?」
「ははっ。力斗に言われたくないけど!… 夏希な、やっぱお前が好きなんだってさ 。俺じゃ、埋められなかった」
「……でも」
「でも?」
「あいつ、俺のこと嫌いって言ったぞ」
「え!嘘?」
「嘘じゃねぇよ…先週の休日にな」
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