さよなら

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「あ、手なんて繋いでる」 …………教室に戻ると、麻衣と俊がいた。 何も言えないわたしたちに、 「なーんだ、やっとくっついたか!」 なんて、麻衣に微笑まれてしまった。 「え、な、なんで居るの?」 「えっ!居ちゃ悪い!?」 「や、そんなそんな!」 「念のため、残ってたのさ。…萩原から詳 細聞いたからさっ。気になって!で、残 念な結果なら慰め兼ねて帰ろうと思った けど…」 席から立ち上がって、俊を引っ張った。 「その様子じゃ、大丈夫だね!お邪魔しま した~」 「えっ、ちょ」 麻衣は俊をぐいぐい引っ張って、そそくさと教室を出ていた。 「新倉って…少々強引だよな…」 「うん、でも凄く素敵な親友だよ」 この恋を、一番に応援してくれた。わたしの支えになってくれた。
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