すれちがい

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「いいの?折角高山が貸してくれるって言 ってくれたのに」 「いーのいーの。それに、凉のが字きれー だし♪」 わたし今、心にもないことを言った。 「あははっ。まあーね!あ、あったあった …はい!」 「ありがとーう!!」 「お昼終わるまでに返してよ~」 「もち!」 その時わたしは気づけなかった。 力斗が悲しい顔をしていたことを。 考えもしてなかった。 宿題は、麻衣と一緒に写し、無事五時間目を乗りきることができた。 凉のノートは、やっぱり綺麗な女の子の字だった。
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