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「ねぇ…どうしたの…??」
ようやくキスの雨が降りやんだ頃、私は恥ずかしいというより、アレンを心配する気持ちでいっぱいだった。
キスの間も、貴方はずっと辛そうな顔をしているから。
「…僕、また任務が入ったんです。」
「…任務??」
任務って…いつものエクソシストの仕事…だよね…
そんなのいつものことなのに、なんでこんな…
「師匠を探しに行かなきゃならないんですけど…その…いつ戻ってこられるか分からなくて…」
「…??」
「―――――――――もしかしたら、何年も帰ってこれないかもしれない。」
「…え…」
何…年…??
何週間とか、何カ月とかじゃなくて…??
「コムイさんが言ってた…今回の任務は、すごく大きい戦争になるだろうって…もしかしたら…
…もう、戻ってこれないかもしれない…」
「そん…な…」
声が掠れる。急に涙腺が緩んだのを、ぎりぎりのところで堪える。
ここで私が泣いてどうするの??アレンを笑顔で見送らなきゃ駄目じゃない…
私の中で、私が私に叱る。
そうよ。今の私に出来ることなんて、それくらいしかないんだから…
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