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「…成る程、よくわかった。三条巡査。」
僕はさっきの事を話した。
僕の親友が被害にあってること。
だから詳しい事が知りたいということ。
僕もこの事件に関わりたいということを。
「ですが、其れは出来ない。」
「な、何故ですか?!」
「この事件は貴方の様な新米が出来る程、簡単な事件じゃ無い。」
「其れはわかってます……ですが、彼女は僕にとって、掛替えのない親友なんです!もし万が一の事があったら…」
「親友を守りたいという気持ちはわかる。だが今のお前じゃこの事件は無理だ。」
「……。」
「彼女のことは俺等に任せて、お前は自分の事件に集中しろ!」
「わかりました……それじゃあ、僕は自分で犯人を探します。」
「なっ!?」
「僕は……何が何でも彼女を守りたいんです。僕が一から調べます。」
「おまっ!そんなこと許されるわけないだろ?!」
「それでもやります。」
「…人の命が懸かってんのに……自分の私情を持ち込むな!
警察は誰よりも市民の安全が最優先なんだよ!
お前みたいな新人が関わってみろ?捕まるもんも捕まらないどころか、反対に余計な被害だって受ける可能性があるんだ!」
「それでも……僕は納得がいきません!」
「はぁ、わかったよ…。ただし、単独行動は絶対に許さないからな。」
「警部!はい、勿論わかってます!」
「俺の目が無いところでは何もしないこと!いいな?」
警部は仕方無しという顔で頭を掻いていた。
僕はそんな警部の優しさが凄く身に染みた……。
「はい、有り難うございます警部!……それで、早速なんですが、事件の事を詳しく教えて頂けないでしょうか……」
「あぁ、わかった。」
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