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「だからさぁ、俺は思うんだよね、大事なのは顔じゃなくて、ここだって!」
俺は教室の中心で、右手の親指をグッと立て、ビシッと自分の胸に当てる。
「そのセリフってさ、イケメンが言うと説得力無いし、信也(シンヤ)みたいなのが言うと、負け惜しみに聞こえるよね」
「この野郎!どーゆー意味だ!」
俺は、この高校に入ってから友達になった、水原守(ミズハラ マモル)に
ヘッドロックをかける。
ちなみに守は俗に言う、イケメンだ。
「ちょ!止めろって!ジョーダンだよ、ジョーダン」
「ずいぶんと笑えねージョーダンだな、イケメン君よぉ!」
「アハッ!俺はイケメンなんかじゃないよ!……イタイイタイイタイ!!」
守は乱れた長めの髪を整え、爽やかな笑顔で自分のソレを、否定する。
「言葉で否定する前に、ちょっとくらい謙遜した表情しやがれこの野郎!」
「ちょっと!滝野(タキノ)!水原君がかわいそうでしょ!その汚い手を離しなさいよ!」
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