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少年は歯を食いしばったまま、後ろでみつあみにした長い黒髪を揺らし、空を仰ぎ月を見る。少女の目からとめどなく涙が溢れ、暗い森の中でただ泣き叫んだ。
まるで師匠の死を掻き消すかのように……………
…
…それから二年後の森の中
「あら?
あれは何かしら?」
森の中、軍隊が進んでいるとその先になにやら動物達が集まっていた。
軍隊の先頭にいた金髪の少女が馬を止め、動物達の中心を見た。
「華琳様、私が見て参ります」
「頼んだわよ、春蘭」
そう言い、華琳に一礼すると春蘭は恐る恐る動物の群れの中心に脚を運んだ。
動物達はある一点を見ていた。
その表情はどこと無く心配しているような顔をしている。
『この動物達、なにやら心配そうな表情をしているな……一体……』
春蘭は動物達の様子を見ながら不審に思いながら中心に向かう。
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