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病院につくと、一階のコーヒースタンドに教授がいた
『どうしたの?こんなところで…』
『前から気になってたんだ、ここのホットドック。リハビリの帰りにいつか食べてやろうって』
『言ってくれたらよかったのに…』
『一人でやりたかったんだ…明菜が邪魔とかじゃなくて、一人でリハビリ室いったり、一人でなんでもやれるようにさ』教授は無邪気な顔をして、ホットドックの順番を待っていた
パジャマには口紅(笑)
私は嬉しかった
なんでも一人でしようと前向きな教授の心が嬉しくてしかたなかった
『じゃあ私もホットドック食べよう!私が目つけてたのは、アボガドホットドック』
『なんだ…同じだ』と教授は呟いた
『似た者同士ね』と私は笑った
教授は今は自由に動くようになった両手でホットドックを買い、テーブルまで自分で車椅子を走らせた
『美味しいね』
『ああ、美味しい』
私達は向かい合わせてホットドックを頬張った
私は美味しくてもう一本食べたいくらいであった
その日を境に、私は滅多に車椅子を押す事は無くなった
身の回りの事も最低限の事は一人で出来るようにもなった
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