パジャマに口紅

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新学期が始まり、不安もあったが講義はすんなり行うことができた 仕事帰りにリハビリに行き毎日汗を流した また梅雨がきて、雨が続いた 7月に入り、私は体調を崩した。予定日は8月の始め…もしかしたら7月の終わりに生まれてくるかもと言われ、私はそのまま入院した 教授は大学にはタクシーで通って、帰りにリハビリついでに私のお見舞いにきた 『生まれてきたって不思議じゃないくらいだな』とお腹を摩った 『どちらが生まれてくるのかしら』 『どちらでもいいさ。太陽みたいな子、そうだヒマワリみたいな子だな』 そして私は7月31日、2800グラムの少し小さな女の子を生んだ 教授に似ていて私は笑えてきた 通った鼻筋、薄い唇は少しアヒル口だ。目はクリクリでそこだけが私に似ていた 大きな福耳は教授と同じ形で、お母さんは大笑いしていた 『この子は親のいいところばかりとって…きっとアイドルか女優になるよ』と今からババ馬鹿だ 『名前はもう決めてたんだ。向日葵(ヒマワリ)だ。』 『ステキな名前…夏に相応しいわね』 夏の陽射しの中で笑うこの子はきっと幸せになれるだろう
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