第三章 遺剣と協会と

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ここには協会があるから町は安全だし、当然武器や防具、薬品なども売買されており、自然に町は活気づいていく。   協会の有無が繁栄の目印代わりになっているのはこの国ならではだろう。   通り過ぎる人間達も心なしか余裕を持っているように見える。魔生物が世に現れて以降、安全という利点がいかに重要かがわかる光景だ。   「薬品……」   とりあえず最初は道具屋に入ってみることにした。   そこそこの広さの店内には様々な薬品が奇麗に並べられていて、客もぼちぼちといったところ。   毒や麻痺はどうにかなるけど、彼の出血の治療はどうしてもできない。治療薬は必須の商品になる。   「500ルピー……いくらあったっけ?」   彼に渡された財布の中を覗くと1万ルピー札が1、2、3……いやいや。なんで彼は私にこんな大金を渡しているんだ?確かに薬を買うとは言ったが。   「…………」   まぁいいか。とりあえず買っておくとしよう。   支払いを手早く終わらせ、私はさっさと店を出た。人間とはあまり関わりたくない。一人でいるときは尚更そう感じる。   「お?そこの可愛いお嬢ちゃん。暇なら俺らと遊んでいかね?」   道先を邪魔するようにして男が二人、私の前にいる。   こんな町に来たからにはあるんじゃないかと思っていた。   こういうのはナンパと言うらしい。彼が教えてくれた。   しかも男達の格好から考えると討伐者(パニッシャー)か。  
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