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「武器屋は?」
「うんやまだ。クロに間違えて俺の財布渡したからこっちに来た」
どうりで中身が多かったわけだ。財布の違いを認識していなかった私も私だが。
彼に持っていたやつを返し、代わりの物を再び貰う。
……結構似ている。色くらいは変えておいた方がいいかもしれない。
「んじゃ俺は行くけど、どうする?」
「……私もついていく。この町はその方がよさそう」
彼の横を歩きながら私達は今いる町の西側から武器屋のある東側へ向かった。
脚の長い彼の歩幅は私の倍くらいはある。肩にいるときがいかに楽か実感できる瞬間にも思えた。
「お、ここだ」
地図と看板を交互に見て彼は早速中へと入って行く。案内図で確認したときよりも何か早く着いた気がする。やはり彼の徒歩に合わせるとこうなるのか。
店内を一覧すると人間が造った大小様々な武器が飾り物のように置かれている。
値段はピンからキリまでと言えるが、飾ってあるものは基本的に高いようだ。どれも十万ルピーは越えている。
剣に斧、それから槍に弓と多彩な形状が並べられていて、見るだけで目を奪われてしまいそうになる。
この技術力は素晴らしいと私は思う。人間には魔生物には絶対にない創造する心が……
「何うっとりしてんの?」
「……これは失礼」
少し我を忘れていた。私達は武器を買いに来たわけではない。鑑定もとい詳細を調べに来たのだった。
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