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「モニカ、はい」
「ありがとうございます…」
シエルの出してくれたお茶をすする。
温かい。
いくらか自分が落ち着くのを感じた。
シエルがモニカの正面に座る。
「…ごめんね、モニカ。
さっきは暴走しちゃって」
「あ、いえ…」
どうやら気にしていてくれたらしい。
しかしモニカ自身、シエルが暴走してくれて助かった。
…泣きそうになった。
それは卑怯な事だとわかっていても、止められそうになかった。
「お前なんていらない」。
そう、アーヴァントに言われたみたいで…
再び瞳ににじんだ涙を拭う。
弱気になってちゃ駄目だ。
確かにシエルは助けてくれた。
けれどそれと同時に、モニカに『現実』を突き付けた。
『モニカ』なのか、『ルシー』なのか。
どっちなんだ、と。
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