男を磨け!『SBS-O』塾

50/52
前へ
/503ページ
次へ
「君達! お願いがあるんだ!」 「お願い!?」 まさかまた無理難題を―― 「君達の似顔絵を描かせて欲しい! 今のこの気持ちを、強く心に刻み付けるために!!」 似顔絵。 ゼクシィと…一緒に。 (…でもゼクシィは嫌だろうな…) フラれたのに、懲りずに告白した。 告白する方は勇気が必要だが、それは断る方にもだと思う。 申し訳なさ、気まずさ、傷つけてしまう事への思い… 俺はそんな気持ちを、再びゼクシィに強要した。 そう言うと、きっとゼクシィは「私はそんな物、感じませんわ」と答えるだろうけど、それが俺への気遣いだとわかるから。 ゼクシィは決して人前で涙を見せない事ぐらい、わかってるから。 後ろを見る事ができない。 ゼクシィの顔を見る事が…怖い。 ゼクシィを元気づけるどころか、きっとまた傷つけ―― 「いいですわよ。 描いて下さる?」 「――え」  
/503ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1686人が本棚に入れています
本棚に追加