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「…やっぱり、最初から無理だったのかしら…」
「そうだな…」
「でもだからと言って、『別れる』っていうのもなんだか…」
「そうだな…」
仕返しが怖いな。
「まだ…好きだし」
「そうだな…」
多分。
いや、恐らくきっと。
『合わない』とか言いながら、もうあいつの騒がしさがない生活が想像できな――
「ちょっとヨっくん、聞いてる?
私の話よ?」
「ああ」
そうだった。
場所はサリーの花屋。
先日、依頼を手伝ってもらった報酬とやらを届けに来た所、サリーに引き止められたのだ。
なんでも、ラブラブだったあの彼氏と初めてケンカをしたらしい。
まぁサリーの彼氏を見た事はないが。
「やっぱり、シエルちゃんかモニカちゃんに相談するべきだったかしら…」
「間違いなくそうだろうな。」
俺にこんな高等な問題、わかるはずがない。
人選ミスだ。
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