モニカの幸せ

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アルはとある小さな農村で生まれ育ったらしい。 村には子供が二人しかいなかった。 それがアルと、ルシー。 二人は当たり前のように仲がよく、当たり前のように毎日遊んでいた。 このままずっと、こんな日々が続くのだと思っていた。 しかし、『終わり』は突然訪れた。 「…その日…ルシーはいつもよりずっと楽しそうだった。 理由を聞くと、ずっと楽しみにしていたサーカスを見に行くんだって言ってた」 「サー…カス…?」 モニカがかすれた声で呟く。 アーヴァントがはじかれたようにモニカを見た。 サーカス。 モニカが最後に、家族と出かけた場所… 「そして」 嫌な予感が、した。 「ルシー達は、帰って来なかった」  
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