1686人が本棚に入れています
本棚に追加
アルはとある小さな農村で生まれ育ったらしい。
村には子供が二人しかいなかった。
それがアルと、ルシー。
二人は当たり前のように仲がよく、当たり前のように毎日遊んでいた。
このままずっと、こんな日々が続くのだと思っていた。
しかし、『終わり』は突然訪れた。
「…その日…ルシーはいつもよりずっと楽しそうだった。
理由を聞くと、ずっと楽しみにしていたサーカスを見に行くんだって言ってた」
「サー…カス…?」
モニカがかすれた声で呟く。
アーヴァントがはじかれたようにモニカを見た。
サーカス。
モニカが最後に、家族と出かけた場所…
「そして」
嫌な予感が、した。
「ルシー達は、帰って来なかった」
最初のコメントを投稿しよう!