~束の間の休憩~

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「でもお前の友達「言うなっ!!!」」 気づけば、自分でも驚くほど、でかい声を出していた 「………悪ぃ」 「あ……いや、……こっちこそ気が回らなくて悪ぃ」 気まずい沈黙が……辺りを包む 最初に口を開いたのは樹だった 「あのさ………なんつったらいいのかわからないけど、あんなことがあった後だけど……いや、後だからこそ……仲良く出来れば良いなぁと、俺は思ってるんだ」 「あぁ」 「だから……よろしくな?」 無理に作った笑顔かもしれないが、にこっと笑った その笑顔が………なぜかあいつと重なった 「ふ、み………や……?」 「……………ねぼけてるのかは、しらん……。が、残念ながら俺は樹だよ」 「あ………あぁ。悪ぃ、樹」 じゃな、と短く言うと、樹は教室の角の方にいった 樹の笑顔と…あいつの笑顔が……何故重なって見えたのか、わからない だけど、何故か樹に郁矢の姿を重ねてしまったらしい ……しっかりしねえとな……! 美羽に泣かれちまうし 郁矢に言われちまう 誓ったんだ……! こんな壊れた世界だけど強く生きると!! どんな手段を使ってでも、俺達は生き延びると!!! だから………俺は守る! 仲間達を! 生き延びる!!………どんな手を使っても!! だから笑ってくれ郁矢…… 俺達は絶対に……生き延びてやるから!! 数統………この遊びが、お前が見てるだけのゲームだけじゃない事を教えてやるっ!!
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