~一年六組の友人~

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─ ── ─── 学校に着くと、やることが無いオレは教室で携帯を弄っていた すると急に声をかけられる 「零君っ」 そんな声が聞こえて振り返って見ると、そこにいたのはショートカットの女子──ではなく、女子っぽい男子が立っていた 小顔で童顔という外見、更に華奢な体格なため中性的に──むしろ女子に見えてしまうが実は男子なコイツは、坂下 一<さかしたはじめ> 「おう,一。はよっす!」 とりあえず手を軽く上げて、恒例の挨拶をしとく 「はい。おはようございます」 一がニコッと笑いながら、軽く会釈をする またコレか…… 一は何故かしらないが、同級生に敬語を使うのである 態度も同級生に向けているものとは、とてもではないが思えない どうにかするべきか……と俺は悩んだ 「むぅ………」 「どうかしましたか?零君」 不思議そうに俺の顔を覗き込む 「いや、やっぱり敬語なのか……と思ってさ」 苦笑いしながら一に告げると、一も困ったような顔をした 「はい……僕はこの喋り方じゃないと、しっくり来ないんですよ。………すみません」 ペコリと頭を下げる まぁ、強要は良くないか……… 「いや、謝らくてもいいんだけどな」 ちなみに、こんなやりとりも一週間に一回はやってる この高校に入学してから今までの、約2ヶ月の付き合いだが、やはり一の敬語には慣れないのが現状だ
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