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「で? 今から何するわけよ」
橘は腰に手を当てて俺たちに向かってそう言った。
「じゃぁ大富豪でもやろうよ。ちなみに、負けた人は罰ゲームね~」
「おっいいね~。ナイスだよ、委員長~」
「あら、それでは私も参加──」
「お母さんはお父さんのとこに行っててちょうだい」
「しょぼーん…」
「はいはい。早く行ってねー」
ガックリ肩を落とす紗鳥さんを橘は容赦なく部屋から追い出していく。
母親と娘の立場が逆転してるんじゃないだろうか…。
「…木葉…罰ゲームってどんなの…?」
「ん? えーっとねぇ……例えば負けた人が一枚脱ぐとか───」
「あー、私急に稽古場に行きたくなったわー!」
「私ちょっと健ちゃんのとこに行きたいなー!」
「俺瀬山呼んでくるよ!」
委員長と乗り遅れた梨沙を取り残して俺たちは急いで踵を返す。
この委員長はアホなんじゃないか!? 人ん家で何でそんな危険なゲームをしなけりゃならないんだ!
「って冗談だってーっ! 待ってよ、行くなよーっ!」
「…木葉…脱げばいいの?…」
「梨沙ちんも本気にしないのっ! あ゛ーっ! めんどくせぇ、こいつらーっ!!」
………………。
委員長、俺が振り回されてるときの気持ち、わかったか?
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