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俺たちの絶叫によって驚いたのか、紗鳥さんはキョトンとする。
「どうしたのですか? そんなに大声を出して…」
「あ、いえ……少し悪霊にとりつかれただけです」
「あらあら。それは大変ですね。あ、家にお清めの御札がありますけど、除霊していきますか?」
「……いえ、遠慮しときます」
「そうですか。それは残念です」
と、ニコニコの笑顔をこちらに向けてくる。
これは…新手のキャラ封じかもしれない…。思うようにボケツッコミができないのだ。
くそっ! これだからマイペースキャラは苦手なんだ!
「…お母さん…。あんまりみんなを困らせないでくれる?」
「あら飛鳥。お稽古はもういいの?」
「大丈夫よ。いざとなったらそこで項垂れてる蒼井で練習するから」
「ちょっと待て、橘。それはどういうことだ!」
「まぁ、蒼井さんという人はお強いんですね。飛鳥の練習相手が務まるなんて」
「いやいやいや! だから待ってくださいって!! それ俺が死ぬのと同じ意味ですから!」
「まぁ…頑張ってね、ユッキー」
「お前はなんで俺を応援してんだよ! 嫌だよ、やらねぇよ!」
「私…あんたじゃなきゃ、ダメなの」
「わぁーお! 他の女の子が言えばドキッとくるはずの台詞がお前が言うと殺意しか感じられねぇー!」
「だからよろしくね♪」
「怖ぇよ! その笑顔がむしろ恐怖心を煽ってるよ!!」
はぁ…はぁ…こいつら…疲れる…っ!
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