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1 プロローグ 地を這うような、もの凄い重低音が躰に響いたその直後。
視界に映る全てのものが、揺れ動いた。
何が起こったかも意識できないまま、その揺れに逆らわないように身を守るのだけが精一杯だった。
世界中の新聞を独占してしまセンセーションな話題が神戸を襲った。
平成7年1月17日
私が生きてきた中でもっとも大きな印象と衝撃を与え、忘れることのできない出来事でした。
世間の騒ぎとは関係のない、高校生だった私をとりまく環境の調和が、見事に震度7の被害を被った。
大人と呼ぶには幼く、子供と決めるにはしたたかな年齢に達した思春期に遭遇した、避けれるものなら避けたい経験。
今でも残ってる鋭利な爪痕があちらこちらで燻り続けたまま、もうどれくらいが過ぎたのでしょうか?
誰を責めればいいのか、怒ればいいのか・・・行き場の無い思いを、今やっと文章に乗せて・・・。
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