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そこでやめればいいのに、意地になってまだ悪態をついてしまうオレ。
「何が高尚な魅力だよ。
ただ、男にチヤホヤされたいだけじゃん。飢えてる男なんてヤルのが目的で体しか見てねぇよ。」
「あら、明良だってそうでしょ?
この年齢の男なんてヤリたい盛りで大差ないもの、それなら大切にしてくれる男の方が数段マシよ。」
そんな奴らと一緒にすんな!!
そう言おうとした時、邪魔が入った。
「紗弥加の意見に賛成だぁ。」
いきなり甘ったるい声がして、そこにいた4人の視線は玄関に集中した。
「あは、おっじゃまぁ。
来たとたん、面白い話してたから乱入しちゃった、エヘッ。」
女子校の制服でスカートの裾をかなり短くし、紗弥加と同じようなルーズソックスをはいた美奈が入って来た。
「何がエヘッだ。
中学まではボケ・カス・ダボの連続発言してたくせに、ブリッコしちゃって気色悪い。」
紗弥加への反抗を取り上げられてしまったオレは美奈にその矛先を向けた。
美奈はそんなオレを軽くあしらうように、またとんでもない事を口にした。
「やぁね。今はチーマーの時代よ。暴力よりナイフ。エンコーしてブランド物で身を包み、いい男をゲットするのが流行なんだから。」
・・・・さすがに、このセリフにはみんなが唖然としてしまった。
「あんた、本気で言ってるの?
まさか、エンコーなんてしてないでしょうね?あんなのシンナーと同じくらい最低だよ。」
シンナー。
経験がないって言えば嘘になっちまうよな。
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