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「おい不死者、口から涎が垂れてるぞ。」
「ちょっとアル中、そこから一歩も動いちゃだめよ。」
こ、これは…
何かのイジメですか…!?
「貴様、余のワインセラーから何を盗んだ?」
「ギクゥ!な、何も」
「余が戦場に出向いてる間に、数本ワインが無くなったと報告を受けたのだが…」
貴様しかいないだろう、と陛下が私を見た。
当たりだ。
し、しかし私はほんの少し拝借しただけであって…!
「ワインの近くに貴様の魔力が僅かに残っていた。
言い逃れはできんぞ…」
「そうよ、今日こそ罰を受けるべきよ。」
フェルトが右に、メリーメリーが左に達、私の肩をガッシリ掴んだ。
「もちろん、覚悟はできているだろう?」
足をいやに優雅に組んだ陛下が口元に笑みを浮かべた。
「こ、これは…」
手を縛られ両将軍にガッチリ拘束されている今、私がいるのは陛下のワインセラーの前。
「貴様はそこでワインを見ておけ。」
グラスを傾け、さも美味しそうにワインを煽る陛下。
その後ろには大量のワイン。
そして、冒頭の文にいたる。
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