かっこよく

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「アルケイン!覚悟!!」 小さな剣が顔の横をわずかにかすった。 「これはこれは…」 頬から血が出るのも構わず可愛い猫の元へと近寄る。 「ミカゲ様ではないですか。」 長い髪の毛が風に揺れる。 「…!」 「女性がこんなものを振り回しては危険ですよ。」 「化け物め…!」 ジャリリ、と砂の音を立てながら猫は私から遠ざかった。 「なんとでも言いなさい。 私は貴方程度の幼子の言葉で屈するほど老いてはいませんからね。」 私が挑発的に笑うと、猫は一瞬屈したように見えたが、すぐさま歯を食いしばった。 「貴様に負けるほど私は幼くない!!」 おそらく渾身の力を込めたであろう蹴りは、私にはとてもゆっくりと見える。 当たっても痛くないだろう蹴りに笑みが零れる。 (この程度か…) ヒョイと蹴りをかわすとまた次のがとんでくる。 しかしその全てが私にはまるで蝶が飛んでいるかのようにゆっくりとしている。 全てを丁寧にかわして、猫を見た。 「言ったでしょう? 私はまだ、そこまで老いてはいないのですよ。」 口の端を吊り上げ、猫にセリフのように優雅に言った。 「本物の…化け物」 可愛い猫の顔の冷や汗を見て私は確信した。 勝った、と end ルスラン並びにミカゲ好きな方々に土下座!!! 本当にすいませんでした! 20100503image=341279539.jpg
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