第二章:異変

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ゆらゆらとバスに揺られ、澱商の前に到着。 バス停へ降りると、辺りは学徒で溢れ返っていた。 喧々囂々とした群集の合間を縫い進んでいると、校門付近で後ろから左肩を思いっきり叩かれた。 「んょーうはーよ~~うっ!!おはようおはようおはようさーん♪」 朝っぱらからハイテンション全開なアヤメだった。 おはようさん。本日は快晴に恵まれお日がらも良く存じあげるね。 「どんだけ丁寧だっつーの!まぁいーや、そんなアンタに朗報だ。とりあえず花見いこーぜ花見。な?いくよな?」 ご機嫌なのか、超速な早口でまくし立てる彼女は、よりにもよって二日連続で私を合コンに誘うつもりらしい。 花見はあなた、昨日行ったばかりでないの。少しばかりせっかち過ぎ。 U大のテニサーには、お気にの子いなかったん? 私は一日前の昼休みのやり取りを思い出しながらなんとなく返事をしただけなのだが、 アヤメは些か驚いた顔をし、こう答えた。 「え?あんたがなんでそれ知ってるん? アタシまだ誰にもその話してないよ?」 あれ?そうだったけ? 昨日の昼休みに聞いたような気がするんだけど。 聞き間違いかな、と。 そう思いたかったのだが。 「アンタ、連休明けだからってボケてんの? ・・・・・・・・・・・・・ 昨日は日曜で学校休みだよ?」 彼女がそう言い放った瞬間、時が止まった。 寒気がする。 急いでケータイを開き、カレンダーを確認した。 な…… なんで……? 昨日登校した筈なのに、 曜日は日曜、 ・・・・・・・・・・ 紛れも無い祝日である。 寒気は、悪寒に変わっていた。
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