コーヒーカップ

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いつも飲み干されることのない 苦いコーヒーの味が 今でも懐かしくよぎるよ 気取ってたブラックが 今ではミルクたっぷり 年を取るってこういうことさ 体をいたわることも必要 やさしさをうまく表現できなくて 力まかせに言いくるめてた 今じゃ嘘もうまくなって 本当のやさしさなんて 忘れてしまったよ 角を削って丸くなった氷も 少しはお似合いになってきてるかな 底の見えないカップの中に たくさんの本当が沈んでいて 小さすぎるスプーンじゃすくえない 今でもたくさんあるのかもね だいそれた事言いたいワケじゃない ただ つがれた自分そのままに あずけていたいだけなんだ 飲み干してしまえればいいのになぁ  
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