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-A side-
-118号室
暖かい日差しが降り注ぐ日。
今日からここが俺の場所。
何だか不思議な気持ち。
個室に入れられ、暫くしたら二人部屋に移るらしい。
朝からバタバタと忙しく働く人を目の前に俺は屋上に向かった。
屋上は凄く気持ち良かった。
屋上からの下を見ればワイワイと騒ぐ俺と同年代の子供が居た。
『何してるの??』
そんな声が聞こえて振り向くと俺より少し小さな男の子が立っていた。
『そこで何してるの??』
『ここから下を見てた。』
『そっか。』
そう言ってその子は俺の隣に来て、下を見た。
『あれを見てたの??』
『そう。』
『そうなんだ。』
その子の返事を聞いて、俺はベンチに座った。
『ねぇ、名前教えて。』
そう言ってその子は俺の隣に座った。
『名前??』
『そう。だめ??』
『..赤西仁。』
『仁くんか、僕は亀梨和也。
よろしくね。』
『よろしく。』
「和也くん??」
『あ、そろそろ戻るね。』
『あ、うん。』
『また、会えると良いね。』
そう言ってその子は笑顔で戻っていった。
その子が帰ってしばらくして、俺は病室に帰った。
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