第8章:日常

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目を開けて、朝になっていたことに気付いた。 あれから、いつの間にか眠っていたんだ。 それからは、ボーッとして空を見たりしていた。 午後になって、ふと人が居るのに気付いた。 横を見ると、上田と中丸がいた。 『やっと起きたか??』 『上田、店は??』 『今日は定休日。』 『中丸は??』 『今日は、休みなんだ。』 『そっか。』 『ってことで、今日は俺らお前の見張り役。』 『中丸と上田が??』 『そう。かめから頼まれたら断れないでしょ。』 『中丸、頼まれたの??』 『そう。旅行行くから、仁のことよろしくって。』 『そっか。』 『それに今日はお客さんも連れてきたし。』 上田がそう言うとドアが開き、聖が入ってきた。 『あ、聖。』 『よお。』 『どうしたんだよ??』 『俺はこれを届けにきただけ。』 そう言うと聖は俺に袋を渡し、帰っていった。 俺はすぐに袋を上田に取られた。 『なんでお前の薬を聖が持ってるんだよ。』 『さぁ??』 『捨てたからだろ??』 中丸が真剣な表情でそう言った。 『中丸??』 『たっちゃんも拾ったことあるだろ??』 『まぁ、あるけど。』 『捨てるの得意だからな、赤西は。』 『...別に。』 『何度も拾ったよ、俺は。』 『それは...。』 『お前のお父さんが亡くなった時も薬捨ててたよな。』 『...。』 上田は袋を俺に押し付けた。 『問い詰めたりしないし、かめにも言わないでおく。』 『....。』 『ただ、ちゃんと飲めよ。』 『...あぁ。』 『俺、帰るわ。』 そう言って上田は帰っていった。 『俺もかめには言わない。』 『かめには??』 『約束は守るものだと思うぞ。』 『ぴぃのこと??』 『ちゃんと、守ってやれよ。 嘘つきは嫌われるからな。』 『あぁ。』 『それにしても、かめも納得したんだな。』 『中丸が教えたんだろ??』 『まぁ、赤西の想いも理解してあげてほしかったし。』 『ありがとな。』 『お前が礼を言うと、気持ち悪いぞ。』 『せっかく礼を言ってやってんのに。』 『天気悪くなるからやめろ。』 『はいはい、わかりました。』 俺らは笑い合った。 『さ、帰るかな。』 『わざわざ、ありがとな。』 『いいえ。』 そう言って中丸も帰っていった。
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