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ん? この声は… 「いいかげん起きろーっ!!」 ―バシッ 「痛って!!」 背中を思いっ切り叩かれて、 眠気が一気に吹き飛んだ。 「もう!!誰っ?!  …って、なんだ笠間さんか」 「なんだって何だよ!!せっかく起こしてあげてんのにー!!」 「ならもう少しマシな起こし方しろっつーの」ボソッ 「何?!何か言った?」 「いーえっ。何も」 ギャーギャーうるさい笠間さんを適当にかわし、ベッドから起き上がって窓際へと立つ。 思い切りカーテンを開ければ、 柔らかな陽射しが部屋に差しこんできた。 季節は春 たくさんの生命が 芽吹き始めるこの季節が、 俺は一番大好きで。 窓を開ければ、優しい風が 花の香りを連れてきてくれて それがとても心地よかった。 .
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