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「し、知らない…なぁ。」 「………。」 動揺を隠せない様子で バレバレの嘘をつかれた。 この人は知ってるんだ… "珀"を。 「ああっ!!!!」 「?!」 いきなり叫び声を上げ、 焦り出す笠間さん。 「ちょっ、クロ!!早く支度してっ!!」 「な、何なの…?」 「紅ちゃ…じゃなくて、紅様がお呼びだよ!!」 「はぁっ?!」 「すっかり忘れてた…。ほら、早く!!」 「もっと早く言えよ、ばかっ!!」 紅様が直々に 俺を呼ぶなんて珍しい。 しかもこんな朝早くからなんて、何かあったのだろうか…。 「俺、先に行ってるね!!」 バタバタと部屋を出て行く 彼を横目で見ながら、 俺は急いで支度を始めた。 .
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