聞いた

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しばらくしたら俺は寝ていた…。 今何時だ…? AM0:05 「まだ夜中か…」 再び寝ようとすると誰かに呼び止められる。 「マタ…ネルノカ」 聞き覚えのある声。 聞き覚えのある… 「…………!!」 画面にはあの女が、こちらを覗くように見ていた。 鼻をさすりながら。 あぁ、そうだった。幽霊でも治らないもんなんだな。 「おい、アンタ。ちょっと鼻を見せろ」 恐怖心よりも鼻の事が気になってしょうがない。あのコケ様だからな。 「オマエヲ…コロ…」 「いいから見せてみろ」 女はビクっとなり、しばらく長い髪で隠れた顔で俺をジーッと見てきたが、やがて観念したのか画面に近付いてきた。 そして鼻のとこだけ、髪を上げた。 フッ。見事に腫れてるじゃないか。折れてはいないようだが、これじゃかなり痛いに違いない。 「ちょっと待ってろ」 そう言って俺は氷水で冷やしておいたタオルをしぼって、試してみる。 「顔を画面に目一杯 近付けてくれ」 女はキョトンとしている。 まぁ試してみる価値はある。
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