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「オマエの部屋で見るのが最高だぜ…」
この一言にはとても奥深い意味が含まれている。
"見る"というのは、いわゆるアレ。心霊ビデオってやつ。
題名は確か【ほんとにあった!呪いのビデオ】
俺の親友は、バカがつくほど幽霊オタク。心霊スポットにも自分から行きたいというヤツだから驚きだ。
んで、そのビデオを俺の部屋で見るのがなぜ最高なのか…。
まだ学生身分の俺なりに必死にバイトして、買ってしまったのさ。テレビをな。
テレビ自体にそんな興味はないが、映画好きってのが俺の趣味でね。流行の映画なんて大画面で見たいだろ?映画館に足を運んでも構わないが、それにはリスクを伴ってしまう。
①金がかかる
②人混み
③疲れる
こんな意見じゃ映画好きとして失格だ!と思われても仕方はないのだが、まぁ聞いてくれ。映画館だと確かに大画面、大音量、最高のシチュエーションで視聴できるだろう。しかし俺はスクリーンを見ていて前の席の人の動きが嫌でも視界に入って集中できないのだよ。ただ見ているだけならまだいいのだが、何かを食いながら見ている人がいたら注意したくなるくらいだ。しまいにゃ飲み干したコーラをストローで『ズー…ズー』とやるヤツがいたら俺は暗闇の中で叫んでしまうに違いない。
その点、自分の部屋じゃ俺だけの空間がすでにできている。足を伸ばせるし前に人がいるわけでもない。視界に入るものがテレビ画面だけだからな。
しかもバイトで買ったこのテレビは40インチときたもんだ。アルマゲドン見た時は凄かったぜ?
でも最近見るのは心霊ものばかり…
いい加減、俺の部屋にきて見るのはやめてくれないか?
お経ー
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