▼▼未来からの訪問者▼▼

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外は陽射しが辺りを照らしていた。 ……何此所……東京じゃないでしょ…… 桜は思わずキョロキョロと興味津々で辺りを見ていた。 庭のような広い土地に長い廊下。 ギシギシと軋む廊下を歩き、青年はピタリ部屋の前で止まった。 「土方さん、失礼しますね」 パシーン!! けたたましい音とともに障子は全開だ。 「……てめえは何回言ったら気がすむんだ。返事してから開けろって言ってんだろ。毎回言ってんだろ」 「えっ??前も言いましたっけ??……ははっ」 「……なあ、お前はだいたいなあ℃#●♀□$〒※∋……」 「えっ?なんですか?土方さん怒りすぎてよく聞こえません」 この人総司って名前なんだ 二人のやりとりの中、桜は全く会話を聞いてなかった……。 「……おい……。お前……そこのお前!!」 「はっ??私??」 桜は肩をピクリと反応させると声の主の方に目を向けた。 土方と呼ばれた人物は、切れ長の目を桜に向けたままだ。 黒髪を束ねる土方は、文机の前から誘導するように部屋の中に視線を流した。 「突っ立ってねえで座れ」 低い声で畳を指差せば、桜はその位置に正座で座った。 ……よく分かんないけど……総司って人が正座してるし……それに土方とか言う人の目……怖い 対面する土方に、桜は目を細めた。 「総司から報告はうけたが……お前のその髪の毛の色といい、身なりといい……。聞きてえことがいくつかある。まず、異人の血が混じってんのか」 「異人?普通外人って言うでしょ……。どこからどう見て、私は日本人です。てゆうか、此処すみませんが、旅館ですか?」 「……旅館?」 ゛旅館じゃねえよ……なにいってんだこの女……日本語は喋るが身なりがおかしいだろ″ 土方の目が警戒と、その口調に余計に目が細くなる。 桜は思った事がつい口に出てしまった。 桜の身なりを土方が警戒するのは当たり前。 胸元にネックレス、そして花柄のワンピースを着ているのだから……。すらりとのびた脚がスカートから覗き、見たこともない服装に違いはなかった。
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