▼▼現代▼▼

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カーテンから黒服のボーイが部屋を覗き笑いながら桜を見るが、直ぐに目が細くなった。 ゙桜か…″ 若い今風のボーイは茶髪の髪の毛、桜と同じ髪の毛の色。 その端正な顔立ちが崩れた。 嫌だった…お客の所に桜が行くことが…何故なら好意を持っていたから。 「いつものお客さん、120分ね」 「はーい」 「桜ちゃん三番の箱使ってね」 「了解です」 その気持ち伝わる訳もなく…桜はグシャリと煙草を消し…お絞りが入ったかごを持ち待機室から出ると廊下を歩き始めた。 店内での恋愛禁止…。 桜は興味など特になかった…そして部屋の前で止まっていた。 廊下にはパネルも貼られ…三年間No.1を張る桜が大きく貼り出されていたが…それにも目が入らず…ドアノブをもったまま止まっていた…。 あのボーイさんがいつか言ってたよなぁ… 《桜ちゃんって源氏名本名でするの??みんな源氏名作ってるよ》 考えてもピンとくる名前もなかった…お父さんとお母さんからの最初で最後の贈り物…確かそぉだった… 止めよ、仕事中だった 源氏名…それは、もう一人の自分を作り上げ…その子を演じる。 だが桜は源氏名を作らず…昔を思い出せば…ハッと笑ってしまった。 ガチャ 「失礼しまーす」 また同じ事の繰り返し… 桜の職業。 体を売る夜の仕事…。
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