風船

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僕は自分が冷めやすい人間と理解しているからだ。 気持ちが同じだとしても僕は愛せない人間だと覚えがある。 僕の中の破壊神が強く、涙がみたい。 憎しみを抱いた顔がみたいと心が疼く。 僕の人への愛は異常だ。そもそもこれは愛情だろうか? まるで、何かの悪役の感情のようだ。 反面に傷つけたくない感情があるから、僕は優しい誠実な"僕"を演じる。 「あなたって優しいね。」 違うよ。あなたを今でも壊したい。本当の僕は優しい人間ではないよ。 僕はただあなたに微笑む。  
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