舞台

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お金にこだわらなくても 3倍だすと言われたら なんかもったいないじゃん? だからあたしは舞台を変えることにした。 場所は六本木。 正直、生まれて初めてきた。 夜の六本木。 スカウトにお店を案内されて、人生2店目のキャバクラへ。 中に入ると キラキラと輝く大きなシャンデリア。 ガラスケースに入った綺麗なお酒のボトル。 ものすごい手に汗かくあたし。 来る場所間違えた? 「おはようございます。 面接のかたですね? どうぞ、こちらへ」 背の高い男が笑う。 どうやら黒服のようだ。 「はい。失礼します」 通されたのは 大きくて高そうな黒のソファー。 「どうぞ。しばらくおまちくださたい。」 目の前のガラスのテーブルにアイスティーが置かれる。 それに口をつけることなく、あたしはじっと待った。 すると5分もしないうちに店長らしき男がきた。 「どうも。あぁ、すごくきれいな人だね。 うちの店に来てくれて ありがとう。 スカウトに聞いていると思うが、うちは前の店より給料は上げる。 ただし 今のままじゃだめだ。 保証期間をつける、うちの子からいろいろ吸収してほしい。 キミならできるから。 それにうちはナンバーに入ればものすごく稼げるからね。 意味はわかるね? やってみるかい?」
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