第一章-俺は恥さらし-

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複数の竜巻は静寂な自然の理を壊すように暴風域を作り出し、風の元である酸素を吸収して竜巻は大きくなっていき、少年は唖然しつつも構えは崩さずに進行方向や流れを五感を研ぎ澄まし時が経つのを待っている 三枝 「誠意を持った戦いに卑怯も糞も無いです!行きなさい!我が分身よ」 竜巻が動きを見せると、少年にやられた執事やメイド達はそそくさと退避し少年を心配そうに見ている 「………見えた!!」 片腕から血をポタポタと垂らしながら風の中心部を見つけて一気に走り出し高速太刀で真っ二つにすれば三枝を発見し 「月影流奥義…獅子月天」 満月を描くように剣で描くとそれを粉砕するような一瞬の突きを放ち、暴風域を瞬間的に無理矢理止めて剣を鞘に戻しすぐに抜刀を放つ、鮮血の血が晴天に塗られ飛び散ると三枝は倒れ竜巻は消える。 「ダルッ…そろそろ出てこいよ?こんな真似して何のつもりだよオッサン」 傷を負った腕を押さえながら辺りを見渡しつつ表情はいかにも文句を言いたげに眉間に皺を寄せ 「オッサンゆうな若僧の分際で」 渋く低い声が背後から耳に聞こえて来ると何故かドキッとビクつき、先程の強気とは裏腹に恐る恐る振り向くと、気絶している三枝を軽々と狩るうムキムキの体と金髪のオールバックという巨体かつ軍人のような雰囲気をかもちだしている 「お前、明日から学院内トーナメントだろ?軽くあしらわれて帰ってくるようじゃ俺の面子が台無しだからな…力を見ておこうと思い始めただけだ」 「それでもやり過ぎだっつうの!?三枝さん、本気で殺しに掛かってたんだぞ?」 … ……出来事は数時間前に遡る。
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