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俺は家の恥さらしと呼ばれ、学院では落ちこぼれと言われるけど、魔術にすがるような奴等に何と言われようが関係ない…俺には剣があるからな
レイル
「話は分かった…それじゃ俺は準備するから」
そう言って部屋を出るレイルの表情はやる気に満ちていた、学院に集まる生徒という名の猛者達はトーナメントで自分の力を発揮し認められようとしている。
そんな戦場で生き残るのは容易な事では無いが、レイル自身も自分の力を試す良い機会だと認識して張り切っている。部屋に戻るなり何もない無知の壁に手を触れる…機械仕掛けの壁が開くと中には無数の武器が保管されていた
レイル
「明日は長期戦になるからな、とりあえずコレとコレは必要かな」
手に取ったモノは巨大なデスサイズと黒鉄の鞘に収まった刀を取り出し勾玉が置かれる棚に手を伸ばし3つの玉を持ち部屋から出る
レイル
「いくら魔術が使えない俺でもこれさえあれば一時的にだけど、属性付与だけは可能になるからな」
「ふーん…真面目にやるんだ」
ベッドに並べられた武具を見ていると、扉から女の声が聞こえてくる、振り返るといかにも嫌そうな顔で相手を見る
レイル
「何しに来た?ってか勝手に人様の部屋に入るなよ…狐女」
「酷い言いようだね相変わらずさ…アンタの初戦の相手を教えに来たけど、やぁめたぁ」
女は狐のお面を頭に付けており、ショートヘアーの茶髪に将棋の駒で歩兵の駒型のピアスをしており、身長はかなり小さくまるで子供のような顔立ちだ
レイルの言葉に臍を曲げる少女は部屋を出ようとする、だが手を引っ張られて阻止され冷たい視線を送る
レイル
「ま…待てよ、その情報教えてくれミィナ」
「…謝るなら…教えてやらなくもないけど?」
少女の名前はミィナというらしい、謝れと言われて溜め息を吐くも渋々頭を下げて部屋に通す
レイル
「んで、相手は何処の貴族なんだよ」
「リン=ワイルドマン…高等部二年でワイルドマン家の次女、赤十字のガンマンと呼ばれる人だよ…ってかお茶出せ、和菓子付きでな」
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