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「…そんなの決まっているじゃないですか」
そう、当然。
「…今の状況のすべてを知りたいです」
「…は?」
金髪の目が点になる。おお、美少年でもそんな顔するんだな。
「ですからー、今の状況!!何故僕は此処に居て、何故貴方達と居るんですか?それと“おめつけ役”って何ですか?
貴方達は誰ですかっ!名前以外何ひとつ解っていませんっ!」
ついでに俺の身体を撫で回すのはやめてほしい。クーラーは利いているが、さすがに暑い。
早々に告げると、金髪はぽかーんと口を開き、間抜け顔をしていて、向かいの赤髪は笑い出してしまった。
「くっ…くく…」
笑を堪えているのだろうが、少々不気味だ。口元に手をあて、下を向いているから笑っている顔は見えない。
「…何か僕変な事言いましたっけ?」
「い、いや。なんでもねえーよ…くくっ」
何でも無い様にはまったく見えないのだが。でも、笑ってる様子は案外嫌いじゃない。
俺と話すために顔を上げた赤髪の笑顔は、不覚にもかっこいいと思ってしまった。
笑顔は嫌いじゃない。だから次に、口元を上げてにやりと厭らしく笑ってたのは見なかった事にしよう。
「えー…と?」
微妙な沈黙が流れる。いや、正確には沈黙ではないが。
赤髪は不気味に笑い、金髪はソファーの上で体操座り、黒髪はじっと俺を見つめる。
結局誰が俺の質問に答えてくれるわけ?
「ん?あぁ、俺が説明するわ」
俺の心が読まれたのか、それとも場の空気が読めたのか。どちらにせよ、赤髪のその言葉にほっとする。
金髪がなにやらむすっとしているから、誰に聞けばいいのか迷ってたいたところだ。
「お前を此処に連れてきたのは、此処がお前の寮部屋だから」
「え、でも此処は、貴方達の部屋ですよ…ね?」
口にしている間に、少々自信が無くなって来る。
使い慣れしているから、此処がこいつ等の部屋だと思ったんだが…違ったのか?
そもそもこいつ等何者なんだよ。それとVIPってなんだよ。疑問が多すぎて付いていけない。
「あ?そうだぜ?」
「で、すよねっ!あー、びっくりし」
「お前も一緒にな?」
「あー、…は?」
はい?
今なんて言いやがったんですかこいつ。
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